数々の伝統工芸を育んだ歴史を持ち、製造業の盛んな石川県は、国内屈指のものづくり王国として知られています。県の基幹産業(※1)である機械・繊維・食品に加え、近年はIT・情報サービス業も著しく成長中(※2)日本の産業界を支え、牽引する企業が石川県には多数あります。
例えば、石川で生産された建設機械や工作機械が、世界中で使われていたり、世界的に有名なアパレルメーカーが使用する特殊素材が、石川で生産されていたりします。「地方には仕事がない」なんて決めつけてはもったいない。優れた技術を持った企業が、世界を相手に多数活躍しています。
さらに、北陸新幹線の開業に伴い、東京─金沢間が最速で2時間28分で行き来できるようになりました。観光産業が大いに盛り上がりを見せているほか、ビジネス面でも交通インフラの大幅強化が追い風となっています。日本政策投資銀行の発表によると北陸新幹線が石川県全体にもたらす経済効果は124億円とも試算され、地方創生に向けた大きな一歩になると期待されています。
※1 石川県の基幹4業種
「基幹4業種」とは、石川県の産業を出荷額別に見てみると、機械が約7割を占め、繊維と食料品がその後に次いでいます。機械の中では一般機械、産業用機械、繊維機械、建設機械などがその中心ですが、近年は情報通信機器や電子部品の製造も伸びています。繊維の出荷額は全国上位で、石川県の基幹産業のひとつとして重要な位置付けとなっています。また、新鮮な食材と豊かな食文化を背景に発展した食品産業も、石川県の特徴的な産業として常に注目されています。
この、機械、繊維、食品に、近年成長が著しいITを加えた
4業種が石川県の基幹産業と位置付けられています。
※2 石川県のIT産業
実は石川県のIT産業の歴史は古く、
世界的なコンピューターの
創成期と言われる1960年代初頭にまで遡ります。
詳しくは石川新情報書府でご覧いただけます。
http://shofu.pref.ishikawa.jp/shofu/sangyou/it/
ニッチな分野でキラリと光る技術を持ち、業界トップのシェアを誇る企業が多いことも石川県の特徴です。回転寿司のレーン、日本酒のラベル、金箔、観光バスの車体など、多種多様な分野において、石川県の企業が全国ナンバーワンのシェアを誇っています。
経済産業省が2014年に発表した「グローバルニッチトップ企業100選(※3)」では、石川県から6社が選定されました。この数は、東京、大阪、愛知の三大都市に次ぐ快挙(全国4位!)です。また、石川県商工労働部発行の「ギネス石川2015」よると、日本一のシェアを持つ石川の企業はなんと50社以上。知れば知るほど、面白い仕事をしています。
※3 グローバルニッチトップ企業
比較的ニッチな分野に特化することにより、国際市場で競争優位を確保している超優良企業のことです。2014年3月、経済産業省は、グローバル展開に取り組む国内企業のうち、特定分野の製品や技術等に強みを有し、世界トップレベルのシェアと利益率を両立していると認められる企業100社を「グローバルニッチトップ企業100選」として、初めて選定しました。
マイカーでゆったりと通勤し、一戸建てを持ち、仕事と子育てを両立する。大都市では実現しがたいそんな豊かな生活も、石川県では決して珍しくありません。保育所の待機児童数はゼロで、女性の就業率は全国1位。夫婦でがんばる子育て世帯を、行政と企業が積極的に応援しています。
石川県ではワークライフバランスの実現に向けて、法律では従業員101人以上の企業に義務付けられた「一般事業主行動計画(※4)」を、県の条例で50人以上の企業にも義務付けています。特に優れた取り組みを行っている企業に対する表彰制度もあり、多くの企業が残業時間の短縮や子育て支援策の実現に向け、積極的に取り組んでいます。
※4 一般事業主行動計画
事業主が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、①計画期間②目標③目標を達成するための対策の内容と実施時期を具体的に盛り込み策定するものです。石川では全国水準より厳しく、50人以上の企業に義務付けています。
石川県は北陸の中心地として栄える一方、山あり、海あり、雪あり、温泉ありと少し車を走らせるだけで、四季を通じて多彩なレジャーを楽しむことができる環境です。美術館、図書館、博物館などの文化施設が充実していることも大きな特徴のひとつ。
さらに、観光客やUターン就職者の多くが挙げる魅力のひとつが、新鮮な食材と豊かな食文化です。魚が美味しくて寿司も美味。回転寿司のレベルの高さは「都心の高級店にも負けてない!」と言われるほどです。米、酒、野菜、菓子など、美味しい物は数知れず。四季折々の食べ物が、身も心も満たしてくれます。
安全性や利便性、生活水準などを総合的に評価にした「住みよさ(※5)」や「幸福度(※5)」の統計資料を見ると、石川県および県内市町村の多くが上位にランクインしていることが分かります。石川県の住みやすさは全国でもトップクラス。あなどれません。
※5 住みよさランキング
「住みよさランキング」は東洋経済新報社が公的統計を基に、それぞれの市が持つ"都市力"を「安心度」「利便度」「快適度」「裕福度」「生活水準度」の5つの観点に分類し、採用15指標について、それぞれ平均値を50とする偏差値を算出、その単純平均を総合評価としてランキングしたものです。2015年版では石川県内から、能美市が第3位、野々市市第6位にランクインしたことを筆頭に、30位までに6都市が選出されています。
※6 幸福度ランキング
様々な社会統計の中から、正社員比率、出生率、転入率、悩みストレス比率など、地域住民の幸福度を端的に示していると思われる40の指標を抽出、加工し、ランキングしたものが、「幸福度ランキング」です。